タイで起こった洞窟遭難についてですが、とにかく無事でみつかって良かったです。
ニュースで見る範囲の情報しか有りませんが、現在は救出方法について様々な取り組みや議論がされているようです。
また、今日のニュースで救出活動をしていたダイバーの方が酸欠で亡くなられたとのこと。本当に心からお悔やみ申し上げます。現段階のニュースでは「酸欠」とありますが、酸欠ということはダイビング中では無いということ?ダイビング中なら逆に酸欠は無いと思うのですが・・・。
さて、子供たちにダイビングを教えて救出するという話も有りますが、これについて思う事があります。
現地の詳細がわからないので、乏しい情報と想像の域を出ない話にはなりますが。
子供たちにダイビングを教えて救出する案には賛否両論ありますが、私個人としてはそれも可能かと思いました。ただし、器材などの面でいろいろ条件はあります。フルフェイスマスクを使うとか、絶対にレギュレータが口から外れないような工夫とか・・・。
そして、私が一番提言したいのは、是非現地にはダイビングショップのインストラクターを連れて行って欲しいということ。タイならダイビングショップもたくさん有るでしょうし。
子供にダイビングを教えるのに、レスキュー隊の方々より、ダイビングショップのインストラクターの方が上手く教えられます。そういう経験値はレスキュー隊の方よりインストラクターの方が慣れています。教え方ももちろんですが、子供たちの習得状況の見極めや状況判断も経験値が生きると思います。
ただ、ダイビングショップのインストラクターは、レスキュー隊のような訓練を受けていませんから※、インストラクターだけでなく、レスキュー隊の方々ももちろん必要です。
子供たちをダイビングで救う場合には、救助する側は恐らく2名一組で行うのではないかと思いますので、一人はインストラクター、一人はレスキュー隊が理想かと思います。
子供にダイビングを教える事の不安を感じるかもしれませんが、大人より子供たちの方が安全だと思います。逆に大人じゃなくて良かったと思います。子供の方が覚えるのは圧倒的に早いですし、適応能力が高いです。これはインストラクターなら皆経験済みで、子どもは本当にすぐに覚えます。
不安はもちろん有るでしょうが、大人に比べると余計な事を考えず、救助の手に素直に体を任せられると思います。また、11歳から16歳ということで、まだ体も小さく腕力も大人ほどではないのでその点でも救助に有利です。
あとはインストラクターがどれだけ洞窟での活動ができるかですね。ちょっとした洞窟程度なら皆経験しているとしても、さすがにあそこまでの洞窟は普通のインストラクターは経験無いですね。私も経験有りません。でも、多分インストラクターなら全然問題無いと思います。
私も行けるものなら行きたいですし、そう思っているインストラクターも多いのではないでしょうか。
洞窟の中の安全が保障されていて、このまま水が引くのを待てば良いという状況なら、あえてダイビングで救う必要は無いと思います。ただ、水かさが増えて、今生存している場所が水没することが無いのかが心配です。そこは大丈夫なのでしょうか?
いずれにしても、今後どのような状況になるかもわかりませんし、ダイビングの練習はしておいた方が良いと思います。子供たちなら、きっとやっているうちにダイビングが楽しくなると思いますし、早く始めて経験を増やせば増やすほど救助には有利になります。
以上、一インストラクターの意見でした。
こんな事をここで言ってても現地には届かないのですが、手伝えそうなのに手伝えないのがもどかしい・・・。
とにかく、早く救出されることを祈ります。
頑張れ!
※ダイビングのインストラクターもレスキューの訓練はしていますが、それは通常のダイビング環境でのレスキューであり、今回のような特殊な状況での訓練はしていない事と、レスキュー隊ほどの訓練経験は無いという意味です。