伊豆では1年中ダイビングをすることができます。最近ではネットで情報収集して来られる方も増えてきたので、冬場でもライセンスを取りにこられる方が増えてきました。そう、実は冬の海は意外とお勧めなのです。そんな伊豆の海のシーズナリティについてご紹介します。

春の伊豆ダイビング事情

春の水中生物や見どころ

早春の伊豆はウミウシが熱いシーズン。ウミウシ好きダイバーにはたまらない季節です。また、ダイバーに大人気のダンゴウオが見られるようになるのもこの時期。小さいものでは数ミリ、大きくても3センチくらいの魚です。特に産まれて間もない小さなダンゴウオには、頭に白い輪のような模様があり、それが天使の輪のようで人気があります。

春の水中コンディション

伊豆半島は温暖な気候で、1月から2月頃にはフキノトウや菜の花が咲き始めます。有名な河津桜も2月初旬頃から咲き始めます。

水中のコンディションは、2月後半から3月初旬が一年のうちで最も水温が低くなります。一番低い時で13度から14度位です。また、3月頃からは春濁りと言って、水中の透明度が悪くなることも増えてきます。これは水中のプランクトンが多く発生するためで、決して汚れている訳では有りません。このプランクトンは、水中生物にとっては大切は餌になります。このころから、海藻の間には産まれて間もない小さな魚の赤ちゃん達が見られるようになります。

この時期にダイビングを始めた方は、一年中ダイビングが出来ることをご存知の方も多く、1年を通してダイビングを楽しみたいという意欲的な方が多いですね。

4月頃からは水温も上がり始め、温暖な伊豆は陸上もポカポカで気持ちの良い日が増えてきます。

初夏の伊豆ダイビング事情

5月にもなるとウェットスーツで潜るダイバーも増えてきます。と言っても、まだまだ水温は低いので、一般的にはドライスーツがお勧めの時期です。

ゴールデンウィークの伊豆、実はかなりお勧めです。ゴールデンウィークに車で伊豆に行った経験のある方は、ひどい渋滞にはまって「もう2度と行かない!」なんて思った経験のある方も多いようです。でも、実は混雑する場所はいつも同じ場所だけ。そこを避ければ普段の土日と変わらなかったり、日によっては土日より空いています。

そしてダイビングも、実は日にちと場所を選べば空いている場所がほとんど。ゴールデンウィークはリゾートや海外などへ行かれる方も多く、首都圏から近い伊豆半島のダイビングポイントは意外と空いています。ただ、いくつかのダイビングポイントだけは混雑していたりするので、そういう場所は避けた方が無難です。

初夏の水中生物や見どころ

このころから、伊豆の各ダイビングポイントではある作業が行われます。それはアオリイカの産卵床の設置。5月頃から夏にかけて、大きな大きなアオリイカが産卵にやってきます。自然界では海藻に卵を産み付けますが、ダイビングポイントでは人工的に産卵場所を作ってあげます。

感動的なアオリイカの産卵シーンは毎年の風物詩になっています。

また水中の温度が高くなるにつれ、魚の動きも活発になってきます。小鯵の群れが見られたり、どんどん賑やかになってきます。

初夏の水中コンディション

初夏は日差しの強い日もあり、真夏のような陽気の日も出てきますが、意外にも海水温はまだまだ低く、一般的にウェットスーツでダイビングをする目安の水温20度になるのは7月中頃です。ただ、初心者の方は多少水温が低くても寒くないようですので、6月頃からウェットスーツでダイビングをしてもそれほど寒さは感じないかも知れません。これは、初心者の方ほど動きが多いのと、緊張感で寒さを感じにくいからだと思います。

透明度についても、黒潮が入るような時はリゾートのように綺麗になることがチラホラ増えてきます。

春から初夏にダイビングを始めて頂き、少しの経験を積んで頂くことで夏から秋のベストな伊豆を堪能して頂くことができると思います。

夏の伊豆ダイビング事情

7月の第三月曜日は「海の日」です。このころから、伊豆のダイビングは本番となり、水中も陸上も賑やかになってきます。

特に首都圏から交通の便が良い伊豆の東海岸は、土日ともなると大変混雑します。水中は、あっちもこっちもダイバーだらけ??そんな夏場にお勧めなのは西伊豆です。アズールマリノでも、混雑を避けて西伊豆へ行くことが多くなります。

夏の水中生物や見どころ

夏から秋にかけて、台風がどんどんやってきます。この台風のお陰で、伊豆半島には南の島からカラフルな魚が流されてきます。

また、群れが一番増えてくるのもこの時期。特にボートダイビングはお勧めで、信じられない位大量の魚に囲まれることも珍しく有りません。

夏にはクマノミの産卵シーンも見ることができます。クマノミはイソギンチャクと共生していますが、そのイソギンチャクのすぐ側の岩場にタマゴを産み付けます。産卵シーンは本当に感動的ですし、クマノミは産卵した後も一生懸命タマゴの世話をしますので、その健気な姿にも感動します。

夏の水中コンディション

8月になると水温もかなり上昇してきます。ウェットスーツで快適にダイビングをすることができます。特に9月は1年のうちで最も水温が高くなり、また陸上も夏程の厚さは無くなるので、水中も陸上も快適にすごせます。

秋~冬の伊豆ダイビング事情

秋は伊豆のダイビングがベストシーズンとなります。私たちインストラクターも、この時期はとにかく水中にいるのが楽しくて仕方ありません。ダイビングを夏だけのスポーツだと思っている方も多いと思いますが、是非この時期の素晴らしい伊豆の海をご覧いただきたいです。

秋~冬の水中生物や見どころ

秋は最も水中生物が増える時期です。台風で南の島から流されてきたカラフルな生物や、人気のある生物がどんどん増えて、10月から12月がピークになります。ダイバーに大人気のクマドリカエルアンコウなどが見られるのもこの時期です。

11月前半位まではボートダイビングもまだまだお勧めで、透明度の良い海中に色鮮やかな魚たちがとても映えます。

秋~冬の水中コンディション

10月前半まではウェットスーツが快適です。10月後半でも、まだまだ水温は高いので、水中だけを考えるとウェットスーツでも快適にダイビングができますが、陸上の気温は低くなってくるので、特に風のある日はウェットスーツだと寒いです。

初夏の水中コンディションの所でも書きましたが、7月中頃で水温が20度位になってきます。そして、実は12月でもまだ20度位あります。11月から12月は水温もまだ高く、ドライスーツを着ていれば全く寒くありません。気温が低い日などは、水が温く感じることもあるくらいです。

さらに、11月から2月頃までが一年で最も透明度が良くなる時期です。この時期ほど伊豆の海が楽しいと思える時期は有りません。

12月は伊豆の各ダイビングポイントでクリスマスツリーが沈められます。これもダイバーに大人気のイベントです。

ダイビングはいつ始める?

さて、そんな秋冬の伊豆がダイビングのベストシーズンなのですが、ではこれから始めようとしている方は、いつ始めれば良いのでしょうか?

ダイビングを始めたばかりの方だと、どうしても泳げる範囲は狭くなりますし、緊張感も有って本当にダイビングを楽しめるまでは少し時間がかかります。秋冬のベストシーズンを楽しんで頂くためにも、出来るだけ早めにダイビングを始めて頂き、秋冬にはある程度の経験をしておくことをお勧めします。