スキューバダイビングのあれこれ

ダイビングの安全

ダイビングは宇宙に行くのと同じくらい、想像以上の素晴らしい景色を見ることができます。しかし、やはり宇宙と同じで、機械に頼らなければ人間が生存することができない世界です。

ほとんどニュースに出ることはありませんが、実際には国内だけでも死亡事故が毎年数十件程度起こっています。

ノンダイバ―はもちろん、ダイバーであってもそのような情報を目にすることはほとんど無いかも知れません。でも私たちインストラクターは、主にインストラクター向けの機関紙から知ることができます。これは一般の方でも読むことができます。毎年冬には、前年の事故の統計が出されて、事故の状況などをある程度知ることができますし、統計などもまとめられています。

一般ダイバ―の方が、それらの情報を見聞きするのが良いのか悪いのか、それは何とも言えません。あまり初心者の方がそのような情報を見ても、ダイビングへの恐怖心を植え付けるだけで、それがかえって緊張感を生み出し、事故につながる可能性も無いとは言えないからです。

それより大切なのは、事故を起こさなようにすること、事故が起こる可能性をできるだけ排除することです。

幸いにも、当店ではこれまで一度も死亡事故を起こしていませんが、それはダイバーのお客様のダイビングに対する真摯な姿勢のお蔭だと思います。もちろん、当店で出来る限り、最大限の安全対策も行っています。

それでは、ダイビングで事故に遭わないための具体的な方法をこちらで紹介します。

ダイビングを続けること

これがまず第一に重要なポイントになります。ダイビング事故の統計をみると、ダイビングで事故を起こしている人の多くが初心者のダイバーです。そして、その中でもブランクのあるダイバーの事故の割合が多いようです。
ダイビングのライセンスを取ったばかりの状態というのは、決して安全にダイビングができるというレベルにまでは至ってません。確かに講習を受けることで、それなりの知識や技術は修得できますが、それだけでは不十分です。そこには「経験」が不足しているからです。あまり間をあけずに、特に最初の一年はできるだけ沢山ダイビングをして、海の中の環境に少しでも慣れておくこと、そして頭で考えなくてもいろいろな事が自然にできるようにすることが最低限の安全対策です。

「私なんて一年に一回しかダイビングしてないけど、今まで一度も怖い目にあった事なんてないですよ!」と言うお話もちらほらお聞きします。もちろん、ブランクのあるダイバーが必ず事故に遭う訳ではありません。ただ、間違いなく言えるのは、ダイビングを続けている人に比べてリスクは格段に高いということです。

自分の器材を持つこと

BCDやレギュレータなどは高価なものです。買うとなると躊躇される方も多いです。当店では強引にお勧めするようなことはしてませんし、ほとんどのお客様が半年から1年くらいかけて購入されています。それまではレンタルを使って頂いても問題ありません。当店はレンタル器材をしっかりメンテナンスし、古くなった器材は使わないようにしています。だから私たちも安心してレンタル器材をお使いいただけるからです。

しかし、どのお店もそうかと言うと、決してそうでは有りません。当店のお客様がリゾートでダイビングをされて帰ってきた後に、BCDやレギュレータをご購入されることが良くあります。

「どうして急に欲しいと思ったんですか?」とお伺いすると、

「レンタルしたらボロボロだったから」「器材が故障して危ないことがあった」「汚かった」と言うことを聞きます。

たまたま運が悪かったのかも知れませんが、実際よく聞くお話なので、やはり自分の器材を持っていた方が安全であることは間違いありません。特にリゾート地でダイビングをすることが多い方は極力マイ器材をお持ちになることをお勧めします。

ダイビングの器材には、命に関わる可能性の高いものと、快適性に関わるものとがあります。中でも、レギュレータは命をつなぐ一番大事な器材とも言えます。故障が大きな事故になる可能性があります。だからこそ、自分のものを使ってしっかりメンテナンスをすることが大事なのです。

また、近年凄く増えているのが減圧症です。昔はここまで多くは無かったですし、どちらかと言うと減圧症は一般ダイバーよりプロのダイバーなどがかかっていたそうです。しかし、今は一般ダイバーの減圧症が多いそうです。これにはいろいろと理由がありますが、それはここでは割愛します。
いずれにしても、減圧症のリスクを減らすためには、ダイブコンピュータを使う以外に方法はありません。ダイブコンピュータ無しでダイビングをするのは、スピードメーターの無い車を運転するようなものです。使ってないとなかなかその重要性がわかりにくいのですが、使っているとダイブコンピュータ無しでダイビングすることがどれだけ危険かが良くわかります。

「今まで大丈夫だった」からと言って、この先も大丈夫だとは絶対に言えません。事故に遭わないためには、少しでもリスクを減らしておくことが大切です。

アドバンスを取得する

ダイビングのライセンスはオープンウォータダイバーから始まりますが、アドバンスもなるべく早く取得することをお勧めします。ただ、それはもちろんその人がどれくらいのスキルまで到達しているかにもよりますが。

オープンウォータダイバーとアドバンスはセットだと思って、アドバンスまでは取るようにしましょう。

なぜなら、オープンウォータダイバーは18mまで、アドバンスを取ると30mまでと言う一応の決まりがあり、そしてダイビングは18mより深く潜ることが普通だからです。自分や自分のバディと一緒に2人だけで潜るなら、18mより深く行くかどうかは自分の判断です。でも、インストラクターやガイドを付けて潜る場合には、18mより深く潜るかどうかはインストラクターやガイドの判断になります。例え自分が18mより浅いダイビングをしたくても、他のお客さんも一緒に潜る訳ですから、どうしても18mより浅いダイビングをするなら予めそれを伝えておく必要があります。

そんな事に気遣うより、とにかくアドバンス講習に参加して、信頼できるインストラクターと一緒に18m以上まで行く「経験をする」ことが大事です。アドバンスの講習の内容も重要ですが、それ以上に深い場所に潜ったという経験が大事なのです。そうでなければ、例えばリゾートなどにダイビングを行った時に、「いきなり25mまで連れていかれて怖い思いをした」と言うことにもなりかねません。

ダイビングを安全に続けるためには、できるだけ「初めて」を無くすことも大切なのです。初めてのダイビングポイントで、初めて使うショップで、もちろんインストラクターも初めて会うインストラクター、そして初めてのボートダイビング、初めての・・・・と、初めてが重なれば重なるほどリスクは高くなると言われています。そういう意味でも、ダイビングはとにかく「経験」が大事なスポーツなので、技術的に問題が無ければ早めにアドバンスを取得することをお勧めします。

まとめ

とにかく、ダイビングを安全に続けるためには「経験」を増やし、できるだけ間を明けずに続けていくことが大切です。そうやって少しでも事故の確率を減らしていきましょう。器材をどのタイミングで揃えていくかは難しい選択ですが、ご自身のペースで良いので少しずつ自分の器材を揃えていき、早くそれに慣れることです。

「今まで大丈夫だったから」とか「私は大丈夫だった」がこの先ずっとそうとは限りません。出来るだけリスクとなる要素を減らし、安全にダイビングが出来るように心がけましょう。

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